Kobe chuo chikusan niuke

ごあいさつ

慶応元年(1865年)ごろの兵庫港

神戸と牛肉との歴史は長く、江戸時代末期の慶応3年、江戸幕府が兵庫港(現在の神戸港)を開港場として外国貿易に門戸を開いたころまでさかのぼります。

神戸市中央卸売市場西部市場は、食肉の流通拠点として、その当時からの伝統を今に受け継ぎ、良質な食肉の安定供給に努めてまいりました。

しかし、近年ではライフスタイルの多様化や消費者ニーズの変化に加え、交通インフラの整備や冷蔵技術の進化に伴う流通形態の変化により、食肉卸売市場に求められる役割や機能にも変化が求められるようになりました。

当社は、これまでの食肉市場の既成概念にとらわれることなく、常に新しい発想を積極的に取り入れ、時代とともに刻々と変化するニーズに柔軟かつ迅速に対応できる卸売会社でありたいと考えております。

また、同時に「適正な価格形成」と「生鮮食料品の安定供給」といった、卸売市場に求められる本来の役割を決して軽んじることなく、「信頼される食肉市場」をモットーに、より多くの方に親しんでいただける市場作りに日々精進して参る所存です。

現在の神戸港

さて、当市場で主に取り扱われております黒毛和牛。その黒毛和牛の肥育技術は、他国に類を見ることのない日本独自の文化であり、世界に誇る唯一無二の伝統技術であると確信しております。

その肥育技術の背景には、繁殖から肥育に至る生産段階での長きにわたる研鑽とご尽力があってのことは言うに及びませんが、その一方で流通や小売といった消費者側の声も大きく寄与していることも忘れることはできません。

生産関係者と消費者との貴重な接点である卸売市場は、その肥育技術向上に欠かすことの出来ない重要な役割を担っていると自負しております。

時代のニーズに答える「安心・安全」な食肉流通発信拠点として、そして世界に誇る黒毛和牛の肥育技術向上拠点として、今後ともいっそうの努力をしてまいりますので、弊社ならびに神戸市中央卸売市場西部市場をこれからも末永くご愛顧くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

神戸中央畜産荷受株式会社
代表取締役 丸橋 弘資